恵心尼の如是我聞

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□ 恵心への道~第一章 □

7月16日

【補陀落(普陀落)の山】    瀬川宗一

  人よ。
  
  美しい補陀落の山を見たか。
  
  美しきが故に、厳しい山を見たか。
  
  人は、誰も、その山懐に抱かれた
  
  玲瓏たる泉の噂を聞くが、

  その泉を見たものは、稀である。

  しかし、人は、その泉を一目見るために、

  美しきが故に、厳しい山に登る。


  その道は、狭く険しく雑草が覆い、

  断崖が、道を危なくし、落石が行く手を阻み、

  時として、霧が道を、見えなくし、

  毒蛇が来て、かかとを咬む。

  しかし、人は、我が運命として、その山を選び、

  玲瓏の泉を見るために、その山を登る。


  重荷を負って、山に登る人たちは、

  乾いた喉を潤すために、盗泉の水を飲み、

  登るを断念し、そこに居着いて居を構え、

  登るを諦めぬ人は、苦しさに耐え兼ねて、

  やがて、欲や煩悩の荷を、次々と捨て、

  身一つになるために、虚栄の衣を脱ぐ。


  やがて、山頂に辿り着いた者が、振り返る時、

  人影なく、静寂と孤影の我を見る。

  荘厳なる霊気が、我が肉を浄め肉を解かし、

  肉は、霧散して、透明なる霊気と合体し、

  我にあって、我ならず。

  我ならずして、我にあり。


  やがて、仏の声あって、我に曰う。

  汝は、もはや人にあらず、霊なり。

  霊なるが故に、玲瓏の泉を見て、我を知る。

  更には、泉の水を飲みて不死を得ん。

  行かれよ。汝は、もはや雲水なれば、

  汝の行く手を、阻むものなし。


  美しき補陀落の山懐に抱かれて、

  観音の慈悲の涙で、創られた、

  紫雲たなびく、玲瓏の泉は、

  人を慈しむものに、美しい容姿を見せ、

  人のために、涙する者にその霊水を汲ませ、

  人のために、尽す者に、不死を与え、

  人のために、果てんとする者に居住を許す。



                                  合掌
 


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Date:2009/07/27
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